ふるさと内尾の忘備録
 
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■トレジャーハンターな話

内尾は別名平安の里。
平家落人伝説の残る山里ならではの伝説が今も語り継がれています。
寿永二年(西暦1184年)
倶利伽羅の戦いで、オクボ(奥内尾にある地名)に落ち延びた平氏も、源氏の世となり平穏な日々を取り戻したとされる頃、
都に引き上げる際に武将が某滝のどこかに財宝を隠したという伝説です。
その滝とは、雪解けと梅雨の増水期にだけ20mの大きな瀑布が現れるといい
滝のある場所に 黄金の茶釜と黄金の徳利を、
少し離れた谷のどこかに 純金の鶴と純銀の亀を
もう少し手前のたろべ谷に 黄金の湯飲みと杓子と茶碗を埋め
「こんな戦の絶えないシャバへ、二度と出ないでくれ」と願って平家の武将は立ち去ったとされています。

その場所を示す「朝日差し夕日輝き、打てば鳴る叩けば響く黄金・・」という謎の唄が内尾に残っています。

財宝は朝日と夕日の当たる場所に埋まっているという意味です。
けれど別にお宝争奪戦になったという話も聞いたことないし…
鶴と亀はそれっぽいけど
黄金なのに湯飲みとか茶碗とか徳利とか、生活感があるアイテムなのも妙ですね。
でも何だかロマンがある話じゃないですか。

某滝の場所といえば毎年いつも私が、ウドやゼンマイを採りに行く場所なんです。
内尾の在所から車で行けるところまで行って、途中からけもの道のような山道を歩きで1時間。
全行程歩きなら3時間はかかるところです。
金の価格が高騰している現代に、平家の黄金の財宝を見つけたとしたら・・・
歴史的価値も相当なもの。
かの滝のそばへ向かう時、時々この伝説を思い出すのですが
山菜採りの方に夢中になって、帰りは思い出しもしません。
私にとってのトレジャー(お宝)は、ウドやゼンマイってことですかね。